腕時計の天敵!磁気帯について

■OnePoint アドバイス!

たくさんのお客様からご質問をいただく、時計の天敵である 「磁気帯び」
遅れや進み、止まりの主要な原因として非常に多いんです。

この「磁気帯び」のやっかいなところは目に見えないという事。
なのでお客様はいつ磁気干渉したのか全く覚えがないという方がほとんどです。
こういった点から対処が難しい磁気帯ですが気をつけていただければ、対応の方法はあるんです!!

■磁気が各種時計に及ぼす影響

「械式腕時計」の場合(自動巻き、手巻き式時計)
ムーブメントの内部部品は金属でできており、強い磁気を浴びると部品が磁化してしまいます。
機械式時計の内部にはゼンマイの解ける速度の制御装置に「テンプ」という部品があります。
テンプは左右均等に動く振り子のような役目をしており、磁気がこのテンプの精密な動きに影響を与えると時計の精度の悪化や止まりなどがおこることがあります

「クォーツ式腕時計」の場合(電池時計やソーラー充電式時計等)
アナログ式(針式)のクォーツ時計は磁石の性質を利用する「ステップモーター」という装置があり永久磁石が使われています。
そのため、強い磁気を受けると止まったり時間が遅れたり進んだりすることがございます。

※上記のように機械式、クォーツともに磁気による影響をうけてしまうと遅れや進み、止まりなどさまざまな良くない症状が出てしまいます。
クォーツの場合は磁気帯びが軽い場合は磁気から距離を置くだけで時間調整する事で現状復帰できることがほとんどですが、機械式の場合は一度パーツが磁気帯びしてしまうと分解掃除の上磁気抜きしないと現状復帰できない事が多いです。
もちろんクォーツの場合も気づかずに強く磁気帯びしてしまうと機械交換や分解掃除しないといけない状況になってしまいます。

■なんでそんな事が起こるの?

では次に、どういった物が実際に磁気を発生させ時計に影響を及ぼしてしまうのか見ていきましょう!
その原因はさまざまですが、知らず知らずの内に磁気を帯びてしまう可能性がございます。

上記のように身の回りにあって知らぬ間に腕時計を近づけかねないものが持っている磁気の強さを表にしてみました。
一般的な普通の腕時計にはだいたい1600A/mまでの磁気に対する耐性があるとされています。
なので表を見ていただければわかるように、密着させてしまうとたちまち耐性をかるく越える磁気の影響を受けてしまいます。

■どんな事に気を付ければいいの?

ほんの5cm遠ざけるだけ!です!

それでけで、磁気の強さはかなり減衰することがお分かりいただけると思います。
これをさらに5cm遠ざて10cmにすれば腕時計の耐用数値の1600A/mを下回り、ほとんどの磁気製品の影響を受けることはなくなります。

まずは身の回りにある強い磁気を発生させるものを把握する。
あとはそのものから10cm以内に腕時計を置かないように気をつける。

それでもやはり目に見えないものなので、屋外においてはその全てを防ぐことは難しいかもしれません。
ただ普段の生活でこのことを理解した上で、少しでも気をくばっていただければ、随分磁気による干渉は防げると思われます♪

■磁気帯びしない!?「耐磁時計」について

あとはもう一つ。
腕時計に防水時計があるように耐磁時計というものも存在します。
こちらも防水性能と同じように、耐磁性能は通常使用に耐えうるものからどんな磁気でも密着させても大丈夫なものまでありますので、気になる方は一度お調べいただいてもいいかもです!

防水時計ほど多くはありませんが各メーカーのこだわりを感じていただけるかと思いますよ。

以上、腕時計と磁気の関わりについてお話させていただきました。
大切なお時計を扱う上で参考にしていただければ幸いです(^^)

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